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天竜川ゆめ会議設立10周年記念フォーラム開催(5)

■■ 天竜川ゆめ会議 設立10周年記念フォーラム開催 その5 ■■

■パネルディスカッション ~河川環境と地域防災力の両立~


パネル.jpg パネルディスカッションでは、昨年東北地方を襲った東日本大震災や昨年開催した「シンポジウム 忘れまじ36災害」などで議論された“防災力の向上”と、私達が目指す“河川環境保全”が両立できるかといった視点から、「河川環境」と「地域防災力」という一見対立局にあるような事柄の両立について議論が交わされました。パネリストとして御参加いただいたのは、

 ○国土交通省 水管理・国土保全局 河川環境課 小池課長様
 ○長野県建設部 北村部長様
 ○NPO法人水・環境ネット東北 高橋専務理事様
 ○駒ヶ根市消防団 滝沢消防団長様

といった早々たる面々でした。コーディネーター役の天竜川ゆめ会議福澤代表理事は、緊張した面持ちでパネルディスカッションを進めます。まず最初は、自己紹介も兼ねてそれぞれのお立場から「川づくり」と「防災への取り組み」についてご意見をいただき、議論を深めていきました。

小池課長.jpg 小池課長は、河川環境と防災とは一見対立するように見えるが、現在国土交通省で進めている「多自然川づくり」はその土地の歴史、文化、環境すべてを総括しているものであり、防災という観点も含まれるとご意見を頂きました。また、従来は三面張などで「流れを抑え込む」治水を進めてきたが今後は「変化を許す川づくり」を進めるのが課題であるとご意見を頂きました。


部長.jpg 北村部長からは長野県の取り組みとして、河川、砂防、森林保全全体から“川の恵み”を感じる川づくりを進めている事例が報告されました。また、地元“上穂沢川”の改修工事の際に地元児童による夢の上穂沢川を絵と作文でイメージしてもらい、それにより平面図を作成、代表断面を検討して工事を施工した。完成後は設計のねらい通り、児童が安全に遊べる開放的な河川空間が完成し、児童たちは「自分たちの川」を環境学習の場として利用しているお話がありました。

 高橋専務理事は、水の都仙台では古くから水が大切にされ都市下水整備が早かったこと、水運が発達していたことなどの説明をされました。また、東日本大震災で避難所に非難した方々のために避難所に太陽熱温水器を設置して回った際に、行政との行き違いに苦労したので災害発生後の対策も「防災」として検討するべきとの意見が出されました。

団長2.jpg 滝沢消防団長からは「いい川」の条件として、自然が残っていて子供たちの笑い声が響く川であり災害にも強いとし、自然のままの流れの維持と護岸による安全確保の両立はどちらかが犠牲になる難しさがある 難しいがどんな整備をするのかは皆で知恵を絞るべきであると述べました。

 最後に小池課長から、いい川づくりと災害に強い地域づくりは共通する部分もある。常日頃から対象を見ることを強調。人まかせにせず、感心を持ってできる事をし、次の世代に伝えていく取り組みをしていけば接点は出てくる。平常時から川に関心を持つことで「川の環境」が見えてくる。さらに、敏感に川を感じることが異常時の川をいち早く発見し、それが「防災意識の向上」につながることではないか。河川環境整備を進めることは防災力の向上につながるといえると総括して頂きました。

次回は『私の大好きな水辺の風景写真コンテスト』の報告です。



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