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■■天竜川流域侵略植物駆除大作戦“冬の陣”終了■■

朝礼風景.jpg 天竜川の冬の風物詩として恒例となりました、『天竜川流域侵略植物駆除大作戦“冬の陣”』が、去る2月3日に実施されました。今年は、太田切川合流地点右岸の県西駒郷と天竜川堤防の間に自生したハリエンジュの駆除作業となりました。
参加者の皆さんは、6班に別れて班長さんの指示で次々にハリエンジュを伐採していきます。2台の重機で、倒したハリエンジュを作業し易い位置に移動してキザみます。

重機.jpg     伐採風景.jpg
 お昼には、これまた恒例の『特性トン汁』。今年もおいしく出来ました。このトン汁で、午後の積込み作業に向けて元気回復です。

炊き出し.jpg     漬物.jpg
 天竜川ゆめ会議会員からの差し入れのお漬物もたいへんおいしく頂きました。三浦さん、ごちそう様でした。

積込み.jpg 午後からは、刻んだ枝の片付けと伐採した材の積み込み作業です。
皆さん黙々と軽トラックに材木を積込みます。

 今年の作業で参加者が薪として持ち帰ったハリエンジュで
削減したCo2の量は、
軽トラック(350kg積)×46台=16.1tとして、
16.1t×1.441(係数)=23.2tとなります。


 今年も多勢の方々のボランティアで作業を行なうことが出来ました。参画くださった方々に深く感謝申し上げます。伐採後は、見えていなかった駒ケ岳も見えるようになりました。

 ※写真をクリックすると大きくなります。成果を御確認下さい。

着工前.jpg     完了.jpg



■■信州”いい川”づくり技術研修会大盛況で終了■■

 平成25年1月24日(木)に、大雪の名残でまだ周辺は真っ白な『飯島町文化館』の小ホールにおいて、日本の多くの“源流”を有する“長野県の川づくりのあり方”を研究し、川づくりに関わる行政・民間の技術者のスキルアップを目指して、「信州“いい川”づくり技術研修会」が開催されました。

 参加した120名の内訳は、行政関係者、測量・設計コンサルタント、施工業者がほぼ1/3ずつ。それに一般参加者として、河川環境に興味のある高校生や社会人の参加もありました。行政関係者では、長野県庁河川課をはじめ、地元建設事務所、佐久、千曲、奈良井などの遠方の建設事務所からの参加も見られました。国土交通省の参加者は、地元天竜川上流河川事務所の他に、本省河川環境課、中部地方整備局、北陸地方整備局からもご参加頂きました。

玉井先生.jpg 最初の講座では、東京大学名誉教授の玉井信行先生から、『応用生態工学と河川について考える』という題目で、「応用生態工学とは?」から、河川生態学術研究会の活動、自然と人間活動の関連性などについて講義がありました。
 また、川の三大自然特性として①自然現象による攪乱と更新②縦断方向・横断方向の連続性③河床形態の多様性をあげ、河川の動的特性が保持され、生息域の物理的状態が多様であれば、生物的な多様性を期待できるとしました。

沖野先生.jpg 続いて、信州大学名誉教授の沖野外輝夫先生から、『洪水がつくる川の自然』と題して、先生が学生と一緒に千曲川をフィールドに実施した河川生態学術研究の成果を踏まえて、河川の自然の仕組み、千曲川本来の環境を取り戻すために役立つ河道掘削の方法検討などが述べられました。先生方の講座に、参加者は盛んにメモを取りながら真剣に聞き入っていました。


萱場さん.jpg 多自然川づくりポイントブック編集をおこなった「多自然川づくり研究会」のメンバーでもある土木研究所の萱場祐一さんからは、多自然川づくりの経緯から基本的な構造についての講義があり、具体的に河岸・水際部の計画・設計のポイントとして
 ●河岸・水際部の計画設計フローの提示
 ●不必要な護岸は配置しない
 ●護岸は立てて控え、河岸と護岸を分ける
 ●護岸が露出時には環境機能を確保する
といった説明がありました。また、護岸が露出する場合の明度・彩度についての留意点が説明されました。

 パネルディスカッションに先立って、岐阜県県土整備部河川課 松本主査から“清流”岐阜県の多自然川づくりの取り組みの中から、「自然共生川づくり勉強会」「ベストリバー事業」「魚道の点検と維持管理方法」などについて説明がありました。

 長野県の川づくりの取組み事例として天竜川上流河川事務所工務課 矢澤課長から、市民団体等との連携による河川環境保全や天竜川自然再生事業の様子、アユ等魚類の生息環境に配慮した『河床復元マニュアル』の説明がありました。

 続いて、長野県建設部河川課 鎌田課長から、長野県としての多自然川づくりの取り組みを、農具川、求女川、女鳥羽川、上穂沢川等を例として説明がありました。また、最近の話題として「信州のいい川づくり」モデル事業の進行状況の説明がされました。

松本さん.jpg 後半の会場全体で討論したパネルディスカッションは、河川環境課 藤井専門官も加わり、「多自然川づくり研究会」の吉村伸一さんの絶妙なトークで会場は大盛り上がりでした。竹墨を製作している参加者からは、「水質改善に工夫が出来ないか。」などの意見。天竜川漁協からは、アユの収量が減っている現状や、三峰川上流部の荒れた状況の改善を河川管理者に求める声が上がりました。

鎌田課長.jpg 高校生からはパネラーの方々に、「僕たちは川に行って遊ぶことは悪いことだと教わってきた。川で遊んだことのない人たちが多くいる現状で、どうやっていい川をづくり上げていくつもりなのか。」などの厳しい質問も飛び出しました。



小林課長.jpg 施工業者、設計コンサルタントから、設計時の積算の方法についての心配、施工時の出来形管理の方法についての話題が持ち上がると、パネラーのみでなく会場の行政担当者が、それぞれの分野で発注者側の考え方を解答する場面もありました。



 最後に、多自然川づくり研究会の吉村さんの経験事例を用いた、「この川、どうやったらいい川になる?」の質問は、会場全体に投げかけられ参加者が持論を展開しました。3面張りのコンクリート水路を撤去して、周辺全体に植樹して公園のような雰囲気に作りかえる。鋼矢板が連続しフェンスで囲われた都市河川の改修を、用地を充分に確保して子供たちが遊べる川を取り戻した事例などが述べられました。

写真をクリックすると大きくなります。
いたち川3.jpg
関が原3.jpg
 吉村さんは、「最後は、川づくりに関わる人々の熱意とセンスが試される。“いい川”を作るんだ、という強い信念を持って事にあたれば、それは実現するはずです。」と締めくくりました。

 天竜川ゆめ会議では、「いい川づくり」に関するこのような具体的な技術研修企画を、今後も継続的に開催する予定です。地元の技術者のみでなく、一般市民も含めて多くの人々が“川づくり”に興味を持ち、議論することが必要です。そして、天竜川を中心とした伊那谷全体のすばらしい河川環境が次世代に引き継がれて行くことが望まれます。