■■ 遠州灘アカウミガメ放流ツアー報告 ■■
毎年ぎりぎりまで秋の空模様を心配しながら迎える「遠州灘アカウミガメ放流ツアー」を好天に恵まれて、平成24年9月8日(土)に実施することができました。今年は、長野県元気づくり支援金の補助を頂き、早めの広報活動を行い参加人数は予定していた60名となりました。1号車は7時に岡谷ICを出発。伊那ICで参加者をピックアップして恵那に直行。2号車は8時に駒ヶ根昭和伊南病院を予定どおり出発し、それぞれ待ち合わせ場所で参加者を拾いながら恵那SAに向かいます。恵那SAで合流した①号車、②号車は定刻どおり天竜川河口を目指しました。
車内では天竜川ゆめ会議岡本さん出題の、恒例!『天竜川カルトクイズ』で大盛り上がり。「全20問のうち解かる問題がひとつも無かった。」という批判もありましたが、皆さん解説書にしきりと目を通していました。
天竜川河口では、0.6KPの写真を撮りながら「天竜川のはじまりはもっと沖の方なんだね。」と話す子供たち。
再びバスに乗車して、毎年ご協力頂いている磐田市市役所の皆さんご紹介で今年は「竜洋昆虫自然観察公園」で昼食をとることになりました。昼食後の自由時間は、カブトムシの観察や、昆虫の標本を見た子供たちの目がキラキラ輝いていました。
勉強会では、国土交通省浜松河川国道事務所や磐田市の皆さんから、天竜川のお話や磐田市の紹介のお話を聞きました。子供さんにはちょっと難しかったでしょうか。
そして迎えた”ウミガメ放流”。サンクチュアリネイチャセンターで、アカウミガメの保護活動を始めてから髪が白くなってしまった馬塚さんから、ウミガメの生態についてお話を伺いました。
○浜辺に4輪駆動車が入って亀の卵をつぶしてしまうこと。
○ウミガメの卵を盗んで食べてしまう人たちがいること。
○ウミガメが生まれて黒潮に乗ってアメリカ西海岸にたどり着き、再び遠州灘に戻るのに20年かかること。
○海に帰っていったウミガメが再びこの砂浜に戻る確率は5000匹に一匹だということ。
○肺呼吸のウミガメが海面すれすれを泳いでいると、そこに浮遊しているポリ袋を大好物のクラゲと間違えて捕食して、やがては死んでしまうこと。
○そして、このままだと20年後に戻ったウミガメが卵を産む砂浜がなくなってしまうかもしれない事。
参加者はそれぞれに理解し、環境保護の必要性を感じたようです。
浜辺での子ガメの放流では、一人一匹ずつ渡された子ガメと一緒に写真をとって、かわいい子ガメを観察しました。「写真を撮るときはカメを顔の横に持ってきて顔がわかるように写真を撮ってね。」と、撮影の裏技を聞いた参加者の皆さんは、カメの赤ちゃんを顔に近づけて、早速実践していたようです。
そして、いよいよ放流のとき。参加者が一直線にならんで手を離すと、子ガメたちはまっすぐに海に向かいます。打ち寄せる波に押し戻されてもまた海に向かいます。自分のカメがなかなか海にたどり着けなくてもどかしそうな顔をしている子供たち。すべての子ガメが海に戻っていっても固まってしまったように、なお、遠く沖合いを眺めて帰ろうとしない参加者達。この子ガメ達は、今日から一人で長い旅を乗り越えます。勉強会で勉強したとおり、時折息継ぎのために波間に小さな頭を出す子ガメがいとうしく、そして頼もしく見えたのかもしれません。
参加者それぞれが、何かを感じた放流会を終え、バスは天竜川上流部に帰ってきました。この子供たちが、今日1日で感じたことを糧にどのような人生を送っていくのか。彼らが感じたこの感動は、きっとそれぞれの人生に何らかの影響を与えるのではないかと感じました。
「子供たちの健全育成」を目的の一つに掲げる天竜川ゆめ会議の活動の結果が、具体的に見えるのはまだ先かも知れませんが、きっとすばらしい未来が訪れると信じて活動を展開して行くことの必要性を感じました。
ご参加いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。 文責:天竜川ゆめ会議 福澤
毎年ぎりぎりまで秋の空模様を心配しながら迎える「遠州灘アカウミガメ放流ツアー」を好天に恵まれて、平成24年9月8日(土)に実施することができました。今年は、長野県元気づくり支援金の補助を頂き、早めの広報活動を行い参加人数は予定していた60名となりました。1号車は7時に岡谷ICを出発。伊那ICで参加者をピックアップして恵那に直行。2号車は8時に駒ヶ根昭和伊南病院を予定どおり出発し、それぞれ待ち合わせ場所で参加者を拾いながら恵那SAに向かいます。恵那SAで合流した①号車、②号車は定刻どおり天竜川河口を目指しました。
車内では天竜川ゆめ会議岡本さん出題の、恒例!『天竜川カルトクイズ』で大盛り上がり。「全20問のうち解かる問題がひとつも無かった。」という批判もありましたが、皆さん解説書にしきりと目を通していました。
天竜川河口では、0.6KPの写真を撮りながら「天竜川のはじまりはもっと沖の方なんだね。」と話す子供たち。
再びバスに乗車して、毎年ご協力頂いている磐田市市役所の皆さんご紹介で今年は「竜洋昆虫自然観察公園」で昼食をとることになりました。昼食後の自由時間は、カブトムシの観察や、昆虫の標本を見た子供たちの目がキラキラ輝いていました。
勉強会では、国土交通省浜松河川国道事務所や磐田市の皆さんから、天竜川のお話や磐田市の紹介のお話を聞きました。子供さんにはちょっと難しかったでしょうか。
そして迎えた”ウミガメ放流”。サンクチュアリネイチャセンターで、アカウミガメの保護活動を始めてから髪が白くなってしまった馬塚さんから、ウミガメの生態についてお話を伺いました。
○浜辺に4輪駆動車が入って亀の卵をつぶしてしまうこと。
○ウミガメの卵を盗んで食べてしまう人たちがいること。
○ウミガメが生まれて黒潮に乗ってアメリカ西海岸にたどり着き、再び遠州灘に戻るのに20年かかること。
○海に帰っていったウミガメが再びこの砂浜に戻る確率は5000匹に一匹だということ。
○肺呼吸のウミガメが海面すれすれを泳いでいると、そこに浮遊しているポリ袋を大好物のクラゲと間違えて捕食して、やがては死んでしまうこと。
○そして、このままだと20年後に戻ったウミガメが卵を産む砂浜がなくなってしまうかもしれない事。
参加者はそれぞれに理解し、環境保護の必要性を感じたようです。
浜辺での子ガメの放流では、一人一匹ずつ渡された子ガメと一緒に写真をとって、かわいい子ガメを観察しました。「写真を撮るときはカメを顔の横に持ってきて顔がわかるように写真を撮ってね。」と、撮影の裏技を聞いた参加者の皆さんは、カメの赤ちゃんを顔に近づけて、早速実践していたようです。
そして、いよいよ放流のとき。参加者が一直線にならんで手を離すと、子ガメたちはまっすぐに海に向かいます。打ち寄せる波に押し戻されてもまた海に向かいます。自分のカメがなかなか海にたどり着けなくてもどかしそうな顔をしている子供たち。すべての子ガメが海に戻っていっても固まってしまったように、なお、遠く沖合いを眺めて帰ろうとしない参加者達。この子ガメ達は、今日から一人で長い旅を乗り越えます。勉強会で勉強したとおり、時折息継ぎのために波間に小さな頭を出す子ガメがいとうしく、そして頼もしく見えたのかもしれません。
参加者それぞれが、何かを感じた放流会を終え、バスは天竜川上流部に帰ってきました。この子供たちが、今日1日で感じたことを糧にどのような人生を送っていくのか。彼らが感じたこの感動は、きっとそれぞれの人生に何らかの影響を与えるのではないかと感じました。
「子供たちの健全育成」を目的の一つに掲げる天竜川ゆめ会議の活動の結果が、具体的に見えるのはまだ先かも知れませんが、きっとすばらしい未来が訪れると信じて活動を展開して行くことの必要性を感じました。
ご参加いただいた皆様に感謝申し上げます。ありがとうございました。 文責:天竜川ゆめ会議 福澤
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